臨床心理学専攻 / 修了生の声

子どもはもちろん、保護者や教職員の心もケア。

子どもはもちろん、保護者や教職員の心もケア。

教育現場では不登校や発達障害等の問題も扱いますが、問題行動を未然に防ぐことも大切な仕事の一つ。子どもたちと積極的に関わり、先生方と密に情報交換をして、わずかなサインも見逃さないようにしています。子どもが成長し、変化していく過程を見られるのがスクールカウンセラーという仕事の魅力ですが、保護者や教職員の意思も尊重しながら助言や援助をしていくためには、多様な専門的知識や経験が求められます。心理学を学んだ方はもちろん他分野を学んできた方も、人の心に興味があるのなら、ぜひ一歩を踏み出してみてください。

白﨑 千恵 2010年3月修了 公立学校スクールカウンセラー、福井県立大学 学生相談室、桑原心療内科クリニック などに勤務

人生に関わる大事な仕事だから広い視野から事例を検討。

人生に関わる大事な仕事だから広い視野から事例を検討。

大学院に進学したのは、対人援助に興味があったからです。対人援助も多様なフィールドがありますが、実習で教育・医療・福祉の現場を体験したことで、私には対象者とじっくり向き合える福祉分野が合っているんだと気づけました。また、附属心理臨床センターでクライアントさんを受け持った経験から、臨床心理士は人の人生に関わる大事な仕事なんだと実感。最初の頃は分からないことばかりで固定概念にとらわれていましたが、毎週の事例検討会で先生や研修生の意見を聞くと視野が広がり、自分のケースに対する見方も変わっていったのを覚えています。さらに年度末の事例検討合宿では外部の先生や卒業生の見解も聞けて、多くの刺激を得られました。春からは児童養護施設で働くので、子ども時代という大切な時期にしっかり寄り添い、支えられるようになりたいです。

堂本 彩未 2016年3月修了 仁愛大学人間学部心理学科卒業

日常生活の中で心理的な関わりやケアをしています。

日常生活の中で心理的な関わりやケアをしています。

児童自立支援専門員として、主に非行傾向のある子どもに生活指導や学習指導を行っています。日常生活場面をともにし、心理の視点を大切にしながら日常生活の中での心理的な関わりやケアに取り組んでいます。特に意識していることは大学院で学んだ相手の立場を尊重する基本姿勢です。児童自立支援施設の子どもたちの中には虐待を受けた子どももおり、それぞれの背景から対人関係が難しい子どももいます。そのような子どもたちでも少し視点を変えて見つめ直すと、小さな変化や成長を見つけることができて指導に役立てることができます。

猪島淳司 2009年3月修了 児童自立支援施設勤務

企業の中での予防とケア、心の健康を求めて。

企業の中での予防とケア、心の健康を求めて。

私は現在、いろいろな仕事をする中で、企業内カウンセラーもしています。企業内カウンセラーの業務は、心の不調を訴える方への面接、休職者の復職支援、社員全体へのメンタルヘルス研修など多岐にわたります。うつ病や新入社員の離職など、企業内での心理的ケアの必要性は高まっています。企業内に入っていくことで、心の不調を早期に防ぎ、働く人たちの健康につながればと思っています。職場では心理職が一人のことが多く、迷うこともしばしば。大学院での学びやさまざまな場で活躍している同窓生との語り合いが私の心の支えです。

宮沢好美 2007年3月修了
株式会社UACJ 生産本部 福井製造所、福井大学医学部附属病院、ドクターズー などに勤務

臨床心理的な視点から、多職種の方と連携しています。

臨床心理的な視点から、多職種の方と連携しています。

多くの臨床の現場と同じように、医療の現場においても1人のクライエントを援助するためにさまざまな職種のスタッフが協働することが重要となっています。そのなかで臨床心理士には、心理療法による援助とともに、アセスメントなどを通した臨床心理学的な視点を提供することが求められています。各種心理療法が医療の分野に認知されるようになってきており、その役割は今後も広がっていくことが予想されます。大学院で学ぶ臨床心理学的な視点を土台として、それぞれの専門分野での技術を磨くことが大切です。

黒田優希 2010年3月修了 松原病院勤務

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